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0 9.0 (1)

Bamboo  1899

by Kishi Ganku

岸駒は、この大胆な竹の作品において、金箔地に墨で描写しただけでほとんど材料を用いず、竹の本質をとらえている。屏風の右隻では、川岸から立ち上がる竹の茎が強調され、一方左隻では、葉が作品の上端を越えて上方へ広がっているかと思わせる。 [br] 岸駒は、筆に墨をふくませ、同じ幅を保って画面上を走らせることで、竹の節間を描写している。墨をはじく金箔上のかすれと墨に、膠を加えることで、竹の表面の組織と光の影を自然に映す効果をだしている。 竹の情景の一部を厳格に切り取ることで、間近に立つか座って鑑賞すれば、竹林の中にいるかのように感じさせる。この作品は、それを完全に意識して作成されている。当初、五対一揃いの屏風であったことから、文人たちのサロン的な集まりの際、部屋の周りを囲むように立てることで、伝説の竹林の七賢になぞらえたのではないかと思われる...
Size: 
Each 178 × 376 cm (70 × 148 in.)
Medium: 
Pair of six-panel screens; ink and gold leaf on paper
Credit: 
Courtesy of the Art Institute of Chicago